尾道散策 その2
尾道の散策ルートを紹介する。携帯型のナビで記録したデータは、ところどころ誤差でばたついているため、トレースしなおしたものである。(Microsoft Internet Explorer 9 では表示できないようです。)
尾道を初めて訪れたのは、大学2年の夏休みであった。福岡県飯塚に実家のある友人を含めて、仲間4人と九州一週旅行をした。博多までは急行で25時間かかった時代である。九州旅行の足は、友人宅の車を借用した。ほぼ2000kmの行程だったので、1週間程の旅だったのだろう。飯塚からちょうど8の字のルートで、主要なポイントをほぼ巡った。
九州の後は各人別々の行程を組んでいた。自分は秋吉、岩国、尾道と巡り、大阪に泊まって帰京した。尾道は、そんな思い出の場所だったのである。その時は、船で鞆の浦の仙酔島にも足を伸ばした。
翌日、8時過ぎの山陽本線に乗り、尾道へ向かった。新幹線で行けば短時間でいけるが、それでは味も素っ気もない。この辺りは山が海に迫っており、車窓に飛んでいくトンネルの壁が見えるだけである。時間が許せば、鈍行の旅が楽しい。
糸崎で乗り継ぎ、尾道には1時間半ほどで到着する。降りてまずびっくりした。駅前がやけに明るいのである。
45年前の駅舎はまだ木造だったような気がする。その駅舎に似合った風景がそこにはあった。ところが、駅の周りは再開発されたようで、尾道の少々込み合った街並みは消えていた。
駅の観光案内所で散策用のマップを入手する。まずは古い町並みを歩いてみることにする。町は駅の東側に広がっている。山陽本線の海側は商業地域で、千光寺山側の斜面が住宅地になっている。尾道は寺の多い町でもある。古寺巡礼ではないが、寺を巡る道が、住宅地の間を縫って、散策用に石畳で整備されている。
まずはこの道に沿って歩いてみる。幸い、ハンディタイプのナビを持参したので、脇道にそれても何とかなるだろう。道は整備されているが、昔ながらの軒を寄せ合うような古い民家の風情が、ところどころに残っている。
どういうわけか、石畳の途中にある石段の割れ目に、ベゴニアと思われる小さな花もさいていた。ベゴニアは種類が多く、花の形も多様なようだ。
しばらく歩くと、案の定道に迷ってしまった。袋小路の細い道がいたるところにある。早速ナビの出番である。観光案内の地図はかなり簡略化されており、現在地を確認するのも難しい。何度か行きつ戻りつしながら、本来のコースに戻る。
寶土寺という浄土宗の寺の境内を抜けさらに進むと、志賀直哉旧邸の看板が出ている。
案内に従い細い路地を登って行くと、尾道の海を望める高台に、木造の平屋が建っていた。入口には『暗夜行路』の石碑がある。ここで草案が練られたという。入口で猫がのんびりと座っていた。

道端には、赤い花を付けた野草がいたるところに咲いている。後で調べてみるとベニカタバミ(紅片喰:カタバミ科)であった。南米からの帰化植物らしい。似たものにイモカタバミ(芋片喰) というのもあるらしいが見たことはない。
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